うつの高齢者に介護士がすべき対応法とは?

高齢期にさしかかると、慣れ親しんだ仕事の退職、身近な人々との死別、さらには身体・精神的機能の低下など、様々な変化が一挙にやってきます。
そんな変化に対応しきれず、ストレスを溜めてしまった結果、精神疾患を引き起こす高齢者もいます。
代表的な精神疾患としては、認知症やうつ、妄想などであり、いずれも心身の衰えや環境の変化が大きく影響を及ぼしている疾患です。

高齢期でのうつ状態に対して、介護士に求められる対応法とは何でしょうか。
まずは高齢者の状況を理解し、介護士や家族がありのまま受け入れることです。
特に家族が自身の考えを押し付けたり、無理に激励したりすると、ますます相手の不安や孤独感をあおり、追い詰める結果となってしまいます。
介護士は、本人と家族との間に立ち、橋渡し役を務めることが大切です。
また状況を冷静に判断しながら、医療機関にかかる必要の有無を判断することも重要な役割です。
本人や家族による自己判断が、かえって悪い結果を引き起こす場合もあるため、医療従事者との連携も図りながら高齢者を見守っていきましょう。
ただし適度な距離感を守り、個々の家庭の問題に巻き込まれないようにすることにも気をつける必要があります。
巻き込まれるとかえって自身の負担になり、関係者全員が悪循環に陥る可能性があるためです。

高齢期のうつは、介護従事者や家族の対応次第で回復が見込める症状であるため、本人のペースに寄り添いながら前向きに付き合っていくことが大切です。
このように、うつも含め高齢者への対応力は介護士にとってとても重要といえるでしょう。
介護士としてより対応力をつけたい方は、この<高齢者への対応は「思いやり」をもって>というサイトが役に立つかと思います。